
久留米ツツジ | 都美人(ミヤコビジン)
開花期:4月中旬久留米ツツジの一種で、大正時代に創出された品種。花は二重咲きで、どことなく和を感じさせる朱と白の上品な絞り咲きをする。絞りの発現がかなり安定する品種で、殆ど絞りが出ない花でも朱の色点が付く。おしべが花弁化しているか、もしくはかなり短くめしべしか目立たない特長的な花姿をしている。久留米ツツジの中でも殊更小輪だが、多花性で非常に密に咲く。咲き始めに詰まった蕾が押し合いながら少しずつ開い...

琉球ツツジ | 琉球絞り(リュウキュウシボリ)
開花期:5月上旬琉球ツツジの古典園芸種。恐らく江戸時代から庭木に使用されていると思われるが、現存する文書で名前が確認出来るのは大正時代に入ってからである。花は二重咲きで、白地に赤紫の線や点がランダムで入る絞り咲き。絞り咲きをするツツジの中だと絞りの発現がそこそこ安定しており、株に咲いた花に絞りが一つも入っていないというような事態はあまり起きない。クレープ&バニラのアイスクリームのような色彩で洋風の庭...

ゲンカイツツジ | 白花玄海ツツジ
開花期:3月下旬ゲンカイツツジの白花品種で、有鱗片シャクナゲの仲間。花色が不気味な程に白く、背景が透けて見えると錯覚する程に花弁が薄い。蜜標は極めて薄い黄緑色で、殆ど視野に入らず正に純白の花を咲かせる。特に日光が当たると幻想的なまでにキラキラと輝き美しい。まるでホワイトサファイアのようで、この輝きは玄海ツツジでしか見ることが出来ない。エゾムラサキツツジの白花とは造形がかなり似るが、本種の方が剣弁。...

エゾムラサキツツジ | 白花エゾムラサキツツジ
開花期:3月下旬エゾムラサキツツジの白花品種で、有鱗片シャクナゲの仲間。花弁に蜜標が殆どかからず、ぞっとするくらいに真っ白な花色を咲かせる。白花を咲かせるツツジの中でも一、二を争うレベルで白いので、純白を求めるのならば本種か玄海ツツジの白花を求めるのが良い。花弁がとても薄く、日光が当たると透けて輝く。ただし本種はやはり北海道に自生するだけあり、東京の夏は非常に堪えているように見える。一度日差しへの...

モチツツジ | 雪車(ユキグルマ)
開花期:4月下旬モチツツジの白花采咲き品種で、古典園芸品種。花車と同じで少なくとも江戸時代から栽培されていたと思われるが、途中途絶えていたものを栃木県益子町で発見され再度日本全国に普及した。本種に限らず一度途絶えたものが専門化や園芸家の探索により再発見、再流通されるパターンは案外とある。偉大な先達らのおかげで今現代にも様々なツツジが集っている。他のモチツツジ系の采咲き品種と比べると花弁の幅がやや広...

ミツバツツジ | 八重咲き白花ミツバツツジ
開花期:4月上旬ミツバツツジの八重咲き白花品種。基本的には二重咲きだがおしべがランダムで花弁化して八重咲きになる。花色に関しては通常の白花三つ葉ツツジと同じく蜜標の色が非常に薄い。故に白花の中でも真っ白な印象を受け、純白に近い白を求めるなら本種がお勧めである。ミツバツツジは元々の造形が細く、八重になっても繊細なイメージを残しており大変美しい。花は風変わりだが、本種は基本種のミツバツツジと同じく落葉...