
モチツツジ | 雪車(ユキグルマ)
開花期:4月下旬モチツツジの白花采咲き品種で、古典園芸品種。花車と同じで少なくとも江戸時代から栽培されていたと思われるが、途中途絶えていたものを栃木県益子町で発見され再度日本全国に普及した。本種に限らず一度途絶えたものが専門化や園芸家の探索により再発見、再流通されるパターンは案外とある。偉大な先達らのおかげで今現代にも様々なツツジが集っている。他のモチツツジ系の采咲き品種と比べると花弁の幅がやや広...

ミツバツツジ | 八重咲き白花ミツバツツジ
開花期:4月上旬ミツバツツジの八重咲き白花品種。基本的には二重咲きだがおしべがランダムで花弁化して八重咲きになる。花色に関しては通常の白花三つ葉ツツジと同じく蜜標の色が非常に薄い。故に白花の中でも真っ白な印象を受け、純白に近い白を求めるなら本種がお勧めである。ミツバツツジは元々の造形が細く、八重になっても繊細なイメージを残しており大変美しい。花は風変わりだが、本種は基本種のミツバツツジと同じく落葉...

ミツバツツジ | 白花ミツバツツジ
開花期:4月上旬ミツバツツジの白花品種。蜜標は薄っすらと黄緑色だが色素が薄く目立たないので、白系のツツジの中でも殊更白く見える花色をしている。尚、当個体は枯れかけていた根巻きを同僚に譲って貰ったものであり、どのミツバツツジの白花種なのかは不明。白花系のミツバツツジは大体早咲きで大まかにコバかハヤトに分かれるが、当個体は若干ハヤトより開花が遅く葉に光沢がないので、恐らくコバの白花品種だと思われる。も...

久留米ツツジ | 白妙(シロタエ)
開花期:4月中旬久留米ツツジの一品種。一番の特徴は久留米ツツジとは思えない花付きの少なさで、現代に植えられるツツジの中だと逆・花付き部門で頂点を狙えるだろう品種。その上で小輪白花かつ花の造形がほっそりとしたラッパ型なので、殊更開花期の花数の少なさが際立つ。同じ度合いで花を咲かせない品種は落葉性ツツジ系を考慮してもあまり思いつかない。しかし、株を花で覆い尽くさない久留米ツツジというのは逆に唯一無二の...

久留米ツツジ | 白雪(シラユキ)
開花期:4月上旬明治時代に創出された久留米ツツジの一品種。小輪で非常に多花性。開花期は花が株を埋め尽くすように咲く。ツツジのシンプルな白花品種であれば、樹高が小さいものが良ければ本種。大きいものが良ければ白孔雀(平戸ツツジの白花)で良い。どちらも強健で一重の多花性である。本種はまさかの常夏の枝変わり。咲き分け絞り咲き、一つの株で3色以上の花を咲かせる極彩の常夏から一転、非常に楚々とした実にツツジら...

久留米ツツジ | 暮の雪(クレノユキ)
開花期:4月上旬江戸時代に坂本元蔵氏によって創出され、現代まで流通する久留米ツツジの傑作。「暮の雪」「暮れの雪」と表記のゆれがあるがどちらも同じ品種。白花の二重咲きで花の中心は淡い黄色。存外黄色の主張が強く、真っ白とは違う優しい色合いを持つ。花びらが薄く繊細なイメージがあり、一見すると八重咲きにも見える。現代で4月中旬に小輪の白花二重咲きを見たら大体は本種で間違いない。古典的な品種だが美しさと扱いや...

ヤマツツジ | さわゆき
開花期:5月上旬ヤマツツジの白花種で、白花系で縦に伸びる常緑ツツジの中だと扱いやすい。真っ白な花弁に黄緑色の蜜標がかかり、青空にとても良く映える。白系のツツジの中だとかなり純白に近い色をしているので、純粋な白花を求めるのならば本種が良い。黄や緑が混ざり、案外と真っ白な花を持つツツジの品種は少ない。ただし久留米ツツジ、平戸ツツジと比べるとヤマツツジは若干癖があり、定期的な消毒と夏の水切れには注意する...

久留米ツツジ | 雪牡丹(ユキボタン)
開花期:4月上旬大正時代に桑野養盛園で作出された久留米ツツジの傑作。白地の二重咲きで、花の中心部はかなり強く黄味がかっている。おしべが半花弁化して唐子咲きに近い形態になっており、一見すると八重咲きにも見えとても豪華。花弁が非常に分厚く一見して重厚感がある。白花系のツツジは他の色の引き立て役にされがちだが、本種は間違いなく単体で主役を張ることの出来る器を持っている。枝先で分厚い花が他の花弁と押し合っ...

アザレア | 越の淡雪(コシノアワユキ)
開花期:4月中旬新潟で平成5年に創出されたアザレアの一品種。基本は二重咲きだが、おしべの一部がランダムで花弁化する為に八重咲きに近い咲き方をすることもある。分厚い花弁に黄緑色の蜜標が色濃く入り、白と黄緑色のグラデーションがとても美しい。耐寒性はアザレアの中では強く、東京で地植えしているが霜や雪にも耐えダメージの兆候はない。アザレア特有の狂い咲きも殆どせず、花期は安定して纏まった花を咲かせる。寒暖は殆...

ヒカゲツツジ | ヒカゲツツジ
開花期:4月上旬日本の在来種で有鱗片シャクナゲの一種。関東以西の山々に自生が見られるが、狙って観察しようと思うと案外出会えない。普通に登山道近くに自生していることもあれば、断崖や奥まった人気のない沢などに纏まって群生していることもある。山の沢を花で照らすというそのままの意味でサワテラシという別名を持つ。非常に独特な花色をしており、黄緑色と黄色とクリーム色の中間のような色彩の花を咲かせる。色合い的に...