エゾムラサキツツジ | 白花エゾムラサキツツジ
2022年05月26日

分類・エゾムラサキ/有鱗片シャクナゲ(落葉樹)
開花期:3月上旬
基本種のエゾムラサキと同じく3月上旬頃に開花を始める。
扱いやすさ・★★☆☆☆ 若干難しい
恐らく寒冷地では強健な部類に入ると思うのだが、
現代の東京で育てる上では大分気難しい部類に入ってしまう。
特に真夏が鬼門で、夏の日差しが直接当たるような場所には植えない方が良い。
暑さ・弱い。特に真夏の日差しには耐性がなく、当てると枝枯れの原因になる。
寒さ・かなり強い。東京では一切気にする必要がない。
乾湿・乾燥に弱く、若干の湿気を好む
概要 |
エゾムラサキツツジの白花品種で、有鱗片シャクナゲの仲間。
花弁に蜜標が殆どかからず、ぞっとするくらいに真っ白な花色を咲かせる。
白花を咲かせるツツジの中でも一、二を争うレベルで白いので、
純白を求めるのならば本種か玄海ツツジの白花を求めるのが良い。
花弁が特筆するレベルで薄く、日光が当たると透けて輝く。

ただし、本種はやはり北海道に自生するだけあって、東京の夏が非常に堪えているように見える。
一度日差しへの耐性を確認しようと若干日の当たる場所に植えた時は同年の真夏でかなり弱らせてしまった。
ツツジを数百種類扱っているという自負を叩きなおされる良い機会だったが、本種には悪いことをしたと思う。
北国系の品種には対候性などへの実験よりも先に、半日陰でも東京の気温に慣らしていくのが良い。
取り扱いについて |

まだデータが出揃っていないが間違いなく日差しへの耐性は非常に弱い。
特に真夏の日差しを直に受けると枝先が枯れたり生育不良を起こすなど明確にダメージを受ける。
有鱗片シャクナゲを育てる上で何度も目にする、真夏に葉が巻き枝枯れを起こす現象が頻発する。
しかし、ほぼ真横に植えた半日陰気味の場所に位置する基本種のエゾムラサキは
無事に育っていることを鑑みるに、日差しには弱いがヤシオ系のような繊細さとは違って
弱点を補ってやればどうにか出来るレベルの樹勢は持っていると考える。
本種は東京で育てる場合、まずはとにかく半日陰に植えて根元を落ち葉などでしっかりと隠すと良い。

樹勢と萌芽力が弱く、刈り込むべきではない。
北海道、東北以南で育てている場合は元気にそこにいてくれるだけで感謝したい。
とは言ったが順当に育つと背は出てくるので、ソヨゴや年を取ったハナミズキのように
なるべく最低限の剪定で古枝と新枝を入れ替える。
スペースさえあれば本種はほぼ放置するのも有りだろう。
雑記 |

もう山にツツジを植える場所がない。
落葉性のツツジは時に自然との調和を目指して庭に使われるが、もうそんなことは言っていられない。
ついに30~60cmスパンで山のほぼ全ての場所にツツジを植えてしまった。
最早プチ植物園のようになってしまっている。
自然樹形など目指した日には最早この山全体が生垣になるだろう。

でも正直に言うとツツジは綺麗だから何もかもがどうでも良くなるのだ。
花も綺麗だが、新芽も紅葉も花のようなものだ。
存在自体が美しい。どこに植えてあっても素晴らしい。
私がくたばったら是非肥料にして欲しい。
しかし現代日本で火葬した上での肥料というと灰、骨粉になってしまい、
そうなってしまった場合は撒くと土壌をアルカリ性に傾け、ツツジが好む酸性を遠ざけてしまう。
儘ならないものだ。私はツツジの害にはなりたくない。