ゲンカイツツジ | 白花玄海ツツジ

2022年05月27日
ツツジ
白花ゲンカイツツジの花

分類・ゲンカイツツジ/有鱗片シャクナゲ(落葉樹)
開花期:3月上旬
基本種のゲンカイツツジと同じく3月上旬頃に開花を始める。

扱いやすさ・★★☆☆☆ 若干難しい
若干難しいとしたが有鱗片シャクナゲの中では強健でかなり育てやすい。
一度根付きさえすれば、日光と乾燥に対しては特に耐性を見せる。
ただし、やはり一日中日向になるような場所に植える木ではない。

暑さ・普通。意外と日差しには強く、夏の日差しにも案外耐える。
寒さ・強い。東京では気にする必要がない。
乾湿・やや乾燥に弱く、若干の湿気を好む


概要


ゲンカイツツジの白花品種で、有鱗片シャクナゲの仲間。
花色が不気味な程に白く、背景が透けて見えると錯覚する程に花弁が薄い。
蜜標は極めて薄い黄緑色で、殆ど目立たず正に純白の花を咲かせる。

特に日光が当たると幻想的なまでにキラキラと輝き美しい。
まるでホワイトサファイアのようで、この輝きは玄海ツツジでしか見ることが出来ない。


白花ゲンカイツツジの花

エゾムラサキツツジの白花とは造形がかなり似るが、本種の方が剣弁。
角度を変えると若干尖って星型のようにも見える。

樹勢の強さは基本種のゲンカイツツジと変わらず、有鱗片シャクナゲの中ではトップクラスの強健種。
個人的にはかなり育てやすいが、真夏の扱いに癖があり万人にお勧めとは言い難い。

根元をきちんとマルチングすれば夏の日差しにすらよく耐える。


取り扱いについて


特性

落葉性の有鱗片シャクナゲの中だと樹勢が非常に強い。
扱いは基本種のゲンカイツツジに拠る。

有鱗片シャクナゲにしては意外に思うほど日差しに耐性があり、
株元を落ち葉や腐葉土で覆ってやればかなり扱い易くなる。

基本種と同じく5月頃から本種を食害する小さなゾウムシが付くので、
必ず捕殺するか殺虫剤を散布する。


剪定

萌芽力が弱く、刈り込まずに剪定で枝を抜きたい。
枝元に出てきた芽を大事にし、新枝と古枝を少しずつ更新する。

花がらを取った場所からは高確率で新芽が出てくるので、
株の低い場所に咲いた花は花終わりに必ず花がらを除去して新芽形成を促すと良い。

基本種と同じく他のツツジに比べて花芽の形成時期に若干むらがあるので、
剪定は花後に留めておくと開花が安定する。


雑記


絵1

ツツジの花は宝石のように美しいと常々考えているが、
玄海ツツジに関しては本当にどの色種も神々しく輝いて見える。

中でもとりわけ太陽の光が当たった時の輝きは秀麗で、
白花玄海ツツジはまるでダイヤモンドのような輝きを放つ。


絵2

透けるような透けないような、この花弁の薄さは唯一無二だ。
美しい。あまりにも美し過ぎる。

正に自然のなせる御業だろう。神に感謝。