久留米ツツジ | 都美人(ミヤコビジン)
2022年05月28日

開花期:4月中旬
久留米ツツジの一種で、大正時代に創出された品種。
花は二重咲きで、どことなく和を感じさせる朱と白の上品な絞り咲きをする。
絞りの発現がかなり安定する品種で、殆ど絞りが出ない花でも朱の色点が付く。
おしべが花弁化しているか、もしくはかなり短くめしべしか目立たない特長的な花姿をしている。

久留米ツツジの中でも殊更小輪だが、多花性で非常に密に咲く。
咲き始めに詰まった蕾が押し合いながら少しずつ開いていく様はとても美しい。
やや遅咲きで、早咲きの久留米ツツジの花終わり頃に咲き始める。
花持ちが良く樹勢も強いので扱いやすい。
写真 |

久留米ツツジらしく日差しを好むが乾燥に弱い。
夏の直射日光にも耐えるが根元に日が当たると酷く株が弱るので、
特に株が若い内ほど枯れ葉などで根元を覆った方が良い。
現代で本種が市場に流通する場合はほぼほぼ小さな苗で手に入ることになるので、
くれぐれも初期は真夏のマルチングと水やりを欠かさないようにする。
環境によって水やりから二日ほどで葉が萎れるような時は、根付くまで夏の間日除けをすると良い。

刈り込んでも問題ない。
が、よく使われる久留米ツツジと比べると僅かに成長が遅く、新枝も上に強く伸びる。
丸くしても良いが特性を生かして枝を抜き、木立にして樹形を整えてやるのも良い。
ただし若木の内に枝を透かすと根元に太陽光が当たって株が衰弱するので注意。
雑記 |

色のイメージというのは不思議なもので、配色次第で何やら和風になったり洋風になったりする。
私は紅白を見ると和を感じ、白と紫を見るとアイスクリームを思い出す。
アイスクリームが洋風かどうかは置いておき、これは人によって受け取り方が全く違うだろう。

しかしあまり気にしていると何も植えられなくなってしまうので、敢えて隣同士で植えるのも良い。
格好をつけて言えば和洋折衷で、有体に言えば花が綺麗なら何でも良しのごちゃ混ぜだ。
モダン風と呼んでも良い。花が綺麗ならば何でも良い。