エゾムラサキツツジ | 蝦夷紫ツツジ

2023年09月02日
ツツジ
エゾムラサキツツジの花

分類・エゾムラサキ/有鱗片シャクナゲ(半落葉樹)
開花期:3月上旬
3月の上旬、ゲンカイツツジとほぼ同時期に開花する。

扱いやすさ・★★☆☆☆ 若干難しい
日本では北海道に自生する有鱗片シャクナゲで、当然の如く暑さには弱い。
特に真夏の東京は本種には厳しく、極力西日に当てないようにする。
しかし意外と高温多湿的環境には強く、明るい半日陰に植えておけば
東京でも思いのほか無難に育てることが出来る。

暑さ・弱い。真夏の直射日光には極力当てないようにする。
寒さ・とても強い。東京では全く気にする必要がない。
乾湿・やや乾燥に弱く、若干の湿気を好む。


概要


日本では北海道、世界では東シベリアや中国北部など北アジア付近に分布する。
分布を見れば分かるように基本的には涼しい気候の環境で育つ木で、
寒さには非常に強いが暑さには滅法弱い。

しかし、意外にも真夏の高温や多湿的環境にはそこそこ耐え
意外にも有鱗片シャクナゲ特有の枝枯れや株枯れは他の有鱗片シャクナゲと比較しても起こしにくい。
真夏の強烈な日差しさえ避ければ育てやすく、明るい半日陰に植えれば大抵は上手くいく。

東京の盛夏でも成長異常を確認したことが殆どなく、恐らく関東以北においては
かなり育てやすい部類のツツジなのではないかと考える。


エゾムラサキツツジの花

極めて薄い花弁や透き通った雰囲気、花の姿形は同じく日本に自生するゲンカイツツジに似るが
基本種の紫色同士で比べると本種は明確に紫がかった花色を見せる。

この薄紫色はエゾムラサキ特有で、他に類似した色を持つツツジは殆どない。
ツツジの紫色はどちらかというと赤紫に近いものが殆どであるから、純粋に紫色に近い本種は貴重である。

惜しむらくはこの紫色がスマホの色調補正に弾かれてしまうことで上手く残らず、
正確に肉眼で見る色に近づけようとすると画像が暗くなってしまって美しさを
最大限には表現出来ないことだ。これは是非実際に現実で観察してみて欲しい。


取り扱いについて


特性

基本的には東京において、真夏の直射日光には絶対に当てないことを推奨する。
日差しに当てれば当てるほどダイレクトに樹勢が弱り、葉は焼け根は育たず
花芽も形成されないなど良いことが殆どない。

ある程度育てば若干耐えるようにはなるが、俄然リスクが大き過ぎる割にリターンは少ない。
常緑樹の真下で育てている固体が一番元気が良く、植えるのならば明るい半日陰がベストである。

かなりピーキーではあるが育てにくいかといえばむしろ育てやすく、
環境さえ整えてやれればゲンカイツツジと肩を並べる程度にはよく育つ。
尚、葉などに犬が食べれば死亡する程度の毒(グラヤノトキシン)を持ち、
それ故かゲンカイツツジを毎年モリモリと食害するゾウムシも本種のことはあまり食べない。


剪定

萌芽力が低く、刈り込みには向かない。

そこまで大きくなる木ではなく、最大で3m程度まで育つ。
場所さえ確保出来るのならば伸ばしきってみても良いかもしれない。
花後になるべく早く子房ごと花がらを取ってやると、その年の樹勢が大分上向きになる。

環境が良ければ意外と旺盛に新枝を出すので、好みで横に広がる枝や込み入った枝を抜くと良い。
半落葉なので東京で育てていると葉が残ったり落ちたりと毎年様子が違うが、
樹勢というよりは例年の気温変化に依存する事象であり特に心配する必要はない。


雑記


絵1

最近の東京は本当に暑い。あまりにも暑過ぎる。
35度以上の気温が二週間近く続き雨も等しく降らないなど最早灼熱地獄に近い。

私は歩けるし自分で水を飲みに行くことも出来るから問題はないのだが、植物は違う。
特に北海道からやって来たようなツツジをこの真夏の環境下に置くことはとても恐ろしい。
始めは花など見れなくても良いからとにかく何とか生き残ってくれと願ったものだった。


絵2

しかし育て始めてみると意外にもよく育ち毎年一回りずつ大きくなっていく。
若干の日向に移してみたら一瞬で衰弱するなどアクシデントもあったが、
そういう無謀なことをしなければ意外にも育てやすい。

ヒカゲツツジですら枝枯れなどを起こす中で、本種は殆ど暑さを起因にしたような衰弱は見せない。
やはり何でも実際に育ててみないと分からないものだ。

ただし、重ねて言うが日差しには極端に弱い。本当に当てない方が良い。