リュウキュウツツジ | 関寺(セキデラ)

2024年05月01日
ツツジ
関寺の花

分類:琉球ツツジ (半落葉樹)
名前:関寺 (セキデラ)

開花期🌸:4月中旬
概ね4月の中旬頃に開花する。
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日差しに強く乾燥にも耐え強健で扱いやすい。
根付いていれば一日中日が当たるような場所にも耐える。
耐陰性もあるので半日陰でもそこそこ花を咲かせる。

暑さ🌞 : 強い。根付けば真夏の直射日光に耐える。
寒さ⛄ : 強い。東京では気にする必要がない。
乾湿💧 : 乾燥にやや弱く若干の湿気を好む。ツツジ類の中では乾燥に強い。

自生地 : 無し (日本の園芸品種)

品種登録 : ❎
商標登録 : ❎
在庫状況 : ✅


概要


峰の松風の枝変わり品種。
古い品種で錦繍枕(1692年刊行)の3巻、19ページ目に名前と説明が記述されている(絵は無し)

白い花弁に濃いマゼンタの蜜標が鮮やかに浮かび、コントラストが力強く非常に美しい。
花弁はやや内側に反っており、緩やかなフリルのようになっている。

咲き分け品種でもあり、花弁には大なり小なり薄い赤紫色の線が入るほか
花によっては丸ごと赤紫になったり、半分ずつ色が違うツートンカラーになったりもする。


関寺の花

かなり色々なタイプの咲き分けを見せてくれる品種で見ていてとにかく飽きない。
時折峰の松風に先祖帰りしたような花も見せる(峰の松風は蜜標が薄緑色)

咲き分けを全くしなくとも十分美しいのに咲き分けまでするのでアルティメットである。
古い品種で滅多に見かけないが、往年の銘花であり他の品種と比べれば今でも稀に街で観察することが出来る。
100株大紫ツツジを見かける合間に1株本種があるかないかくらいの頻度ではあるが。


写真


関寺の花2 関寺の花2

咲き分けのバリエーションはかなり豊富。
株全体としては目立ち過ぎず、色物にならないくらいの頻度で発現する。


取り扱いについて


特性

日差しには強く、根付いていれば長時間の直射日光にも耐える。
乾燥にもまあまあ強く全体的にかなり扱いやすい。

高温多湿的環境には強く、土が湿っていても真夏に弱ったりすることはない。
むしろ品種特性的には若干土が湿っているくらいの方が生育が明らかに良くなる。


剪定

萌芽力は強く刈り込んでも問題はない。
成長速度は程ほどで放置すると2m程の樹高になり、後はひたすら横と斜めに伸びる。
あまり強い徒長枝を出さず扱いやすい。

葉は交配親のモチツツジの特徴が強く出ていてリュウキュウツツジの中でも非常に粘着き、
常にコバエなどの虫の死骸や桜の花がら、虫のフンなどがくっ付いている。

がくも非常に粘着性があって、花後に子房を含めた花がら取りをすると
指同士がくっ付きそうになるほどベタベタになる。


雑記


絵1

今は完全に大紫ツツジに飲み込まれたが、1600年代から日本の庭を支えてきた歴史のあるツツジ。
とはいえ今に残る殆どのツツジは江戸時代~大正辺りに生まれたもので、歴史のないツツジの方が実は少ない。

日本の園芸ブームはとうに過ぎ去り殆どは歴史の波に消えてしまいつつあるが、
古い寺社や屋敷にはしばしば本種を含め姿を見せる。


絵2

空しいものだと感じるが、仕方のないことなのだろう。
所謂自然淘汰に近く、余程派手で強健であるものしか現代には残らない。

もう200年前に生まれていれば色々なものが見れたのかとも思うが、
そうしたらそうしたで今度は当たり前の光景として有難味を感じない可能性がある。

昔を生きた人間に関寺なんて滅多に庭で見られませんと言っても信じないだろう。
100年後の人間に大紫ツツジなんて滅多に見ないと言われるようなものだ。


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