オオヤマツツジ | オオヤマツツジ

2024年05月14日
ツツジ
オオヤマツツジの花

分類:オオヤマツツジ (半落葉樹)
名前:オオヤマツツジ (大山ツツジ)

開花期🌸:4月下旬
気温によって若干変動するが概ね4月の下旬頃に開花する。
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日差しと高温多湿に強く、根付けば真夏に長時間直射日光が当たっても耐える。
成長速度も早く原種系の中では花付きがかなり良い。
ヤマツツジよりは扱い易く、平戸ツツジよりは繊細。

暑さ🌞 : 強い。根付けば長時間の真夏の直射日光にも耐える。
寒さ⛄ : やや強い。東京では気にする必要がない。
乾湿💧 : 乾燥にやや弱く若干の湿気を好む。

自生地 : 日本【関東】 (原種/日本固有種)

品種登録 : ❎
商標登録 : ❎
在庫状況 : ✅


概要


日本固有種で関東地方の極一部の山野に自生するツツジ。
元々の個体数が少なく、現代では絶滅危惧種に分類されており神奈川県では既に絶滅している。

しかし園芸的に栽培する上では非常に強健で育てやすく、ヤマツツジなどよりも扱いやすい。
にも関わらず全国的にはヤマツツジに圧倒的に自生数が負けている辺りは自然の妙である。

苗木も市場には滅多に流通せず、手に入れられる機会は非常に少ない。
入手出来たとしても10cm~20cmくらいの挿し木苗が殆どになるが、
成長は早く10cm程の苗木も2~3年あれば枝も増えそこそこのサイズ感になる。


オオヤマツツジの花

花のサイズは小輪寄りの中輪で、一般的に見かける平戸ツツジ類のような花と比べると二回りほど小さい。
かといって久留米ツツジ程小輪ではなく、程よいサイズの花を咲かせる。

花弁の色は赤紫色だが、これはオオヤマツツジ特有のものでピンクと紫色が入り交じったような複雑な色を持つ。
よく見かける大紫ツツジ系のような赤紫色とはかなり趣が違い、
基調の紫に薄くピンクと赤紫を重ねた独特な色をしている。

総括するとピンク色っぽい赤紫色であり、画像は可能な限り肉眼で見る色に近付けてはいるものの
写真では正確に表現し切れない所もあるので是非実際に育てて確かめてみて欲しい。


取り扱いについて


特性

全体的に強健で扱い易く、根付いていれば西日が夕方までフルで降り注ぐような場所でも育てられる。
乾燥にもある程度は適応するが少し湿ったくらいの土地に植えた方が生育は良い。
高温多湿に強い為、都市部の真夏にも耐え簡単に育てられる。

手に入る苗木が非常に小さなものになることが多く、成長するまでは注意が必要。
ただし成長は早く、小さい状態でも夏を越えさせて1年程様子を見ればほぼ面倒はかからなくなる。

耐陰性が若干低く、出来る限り明るい場所に植えた方が花付きは良い。


剪定

萌芽力が強く試したことはないが刈り込みは可能だと思われる。
成長は早いがあまり樹形は暴れず、徒長枝も強いものは出しにくい。
数cmの苗木でも数年育てれば一端の株になり、毎年着実に一回りずつ大きくなっていく。

徒長枝はそんなに出さないが根元からひこばえを無数に出すので、
剪定で手を入れる場合は株立ちにしないのであれば容赦なくひこばえを切った方が良い。
希少種だからと甘く扱うと後々大変なことになる。

刈り込むのであれば利点でしかないので、あまり気にする必要はない。


雑記


絵1

花色も花付きも原種系の中では大層華やかな印象で
場合によっては園芸品種と勘違いされるような憂き目にも遭うが、
日本固有種で正真正銘人の手が入っていない原種のツツジである。

同じ原種系のモチ・キシツツジのような淡い色ではなく、園芸種の大紫ツツジ程激しい色ではない。
そのどっち付かずな部分が本種の魅力に思えるが、
現代に全く流通していないところを鑑みると地味も派手も突き抜けた方が良いのかもしれない。


絵2

江戸時代にはしばしば庭に植栽され、園芸品種も沢山生まれたという記録が残っている。
それは最早過去の話となり、現代で本種を観察したり入手したりするのは容易なことではない。

園芸種ですら見られる機会はかなり限られ、代表的な園芸品種の飛鳥川が僅かに流通する程度にとどまっている。
自然の中で生まれた奇跡の赤紫色だがパイを奪い合う相手として大紫ツツジはあまりに強大であり、
これ程育てやすく花も素晴らしいツツジが人々に忘れられていくのは諸行無常としか言い様がない。


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